告白したい!

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「……ん……ふ……」  湯船の中では何度も唇を重ねて、お互いの口内を貪った。  さっき絶頂を迎えたばかりなのに、またすぐに身体の奥が疼いてしまう。  彼の言うとおり、エッチな身体になってしまったのかもしれない。  薄暗いバスルームと、薔薇の匂い。ロマンティックなムードが余計そういう気分にさせるみたい。  彼の首に腕を回し、夢中になってキスをする。絡んだ舌は痺れるように気持ち良くて、頭が真っ白になり何も考えられない。 「キス気持ち良くて、もう元気になっちゃった」  彼が耳元で囁く。  お湯の中で、太股に当たっているそれは、さっき絶頂を迎えたばかりと思えないほど硬くなっている。 「ベッドいこうか」  ……いよいよだ。  こくりと頷いて、火照った身体で湯船から出る。  バスローブを羽織ってベッドルームに移動し、二人なだれるように横たわった。  彼は側らにあるペットボトルの水を口に含み、口移しで私に飲ませてくれる。  そのままキスが始まって、また甘いムードに酔いしれる。  中村くんは荒い手つきで私のバスローブを性急に脱がした。  目が据わっているし、吐息が荒い。  こんなに余裕のない彼を見るのは珍しくて、余計鼓動が速まった。 「すぐ脱ぐのに、下着つけたんだ」  中村くんはクスッと笑う。  そして焦らすように撫でながらブラのホックを外した。 「脱がす楽しみくれてありがと」    妖艶に笑う中村くん。  どうしてこんなに慣れてるの?  もしかして、そういう経験たくさんしてる?  だったら初めての私なんて、物足りないのでは。 「ひゃっ」  怖じ気づいている間に、再び胸の愛撫が始まる。  さっき触れられたばかりなのに、びっくりするくらい感度が良くて、彼の指が当たる度に嬌声が漏れてしまう。  中村くんはずっと我慢しているし、早く身体を重ねたいだろう。  それなのにとても丁寧に、たっぷり時間をかけて私に触れてくれる。 「声可愛い。もっと聞かせて」  彼がくれる刺激に悶えながら、自分とは思えないほど淫らな声を上げた。 「も……いい……から」  身体の奥を何度もかき混ぜられ、舌で可愛がられてシーツが濡れるほど蜜が溢れている。  どこもかしこもトロトロで、頭がおかしくなりそう。  何度絶頂を迎えても、彼は許してくれない。 「だめだよ。いっぱい慣らしておかないと、痛いから」  どこまでも私の身体をいたわってくれる彼が愛しくて、ますます早く欲しくなる。 「お願い……早く……入れて」  恥ずかしがる余裕もなく涙目で懇願すると、彼は一瞬固まった。 「あーもうっ」  そして勢いよく私に覆い被さる。 「煽った亜依が悪い」  ヘッドボードに置いた避妊具をつけると、彼はもう一度触れるだけのキスをくれた。  私の上に跨がり、足を大きく広げるように促すと、彼はゆっくりと自身をねじ込んだ。  前回のような痛みはない。  だけどやっぱり大きくて。 「キツ……」  彼の色っぽい声が漏れる。  シーツをギュッと握り締め、彼を全て受け入れようと目を閉じたその時。 「ぁあっ……!?」  彼が僅かに私の中を突いた瞬間、痺れるような快感が走った。  目の前はチカチカと火花が散ったように眩しくて、我慢できずに身体が仰け反る。  今までの絶頂と比べものにならないほどの快楽だった。 「も……だめ……」 「亜依……?」  あまりの気持ち良さに、全身の力が抜けて意識が遠のいていく。 「亜依、亜依。まだ寝ないで」 「……ん……」 「あいー!」  彼の声が耳をくすぐるのを感じながら、幸福に満たされて眠りについた。
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