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まだ午前中だというのに、日差しは既に強く照りつけている。
お互いに学院から出た課題を終わらせたのは、8月初旬の昨日。
真琴が泣きそうになりながら「分からなーい!」と言っているのを電話で説明しながら解いた問題集は今は、お互いの家に置いてある。
真琴が涼んでいこうと言ったのは、お屋敷への目印になるコンビニだった。
私も暑いと思っていたから、それに異論がある訳なかった。
「ええ。冷たい飲み物でも買っていきましょう」
2人で中に入ると、まだ午前中だからか、それとも暑くて出掛ける人が少ないのか、イートインが設置されていて、意外と空いている。
消費税は高くなってしまうけど、しばらくここで過ごすのも良いかもしれない。
「「ここで飲んでいかない?」」
2人、声が見事にハーモニーのように重なって、店内だというのに、言った後で軽く笑い合ってしまった。
2人、それぞれ新発売のスムージーを買う。
イートインに並んで座ったところで、それぞれのスムージーをひと口味見させてもらった。
「香澄のイチゴバナナ美味しいわね」
「真琴のグリーンスムージーも美味しいわよ」
「1番、安かったからね」
やっぱり独り暮らししているだけあって、金銭感覚もしっかりしているわ。
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