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メニューは、サーモンフライ、インゲンのピーナツ和え、肉野菜煮込み、中華スープ、ご飯、バナナ。
「香澄。食べれないなら、私が食べよっか?」
私の正面に座っている真琴が、そう言ってくれたのは本心だと解るけど、彼女も余り食べる方ではないのも解っている。
だから私は首を振った。
「いいえ、いいわ。勿体ないけど、残す事にするから」
「香澄って食が細いんだね」
「ホントだ。殆ど減っていないじゃない」
真琴の隣に座った2人の女子が驚いたように言った。
何ていうか…お腹自体が空かないのだ。
私は、苦笑しながら頷くと、早々に箸を置いた。
結局、殆ど食べられなかった夕ご飯の後は、お風呂だ。
真琴と2人きりなら平気で裸になる私も、他の女子達の前だと何だか気恥ずかしい。
中には「どうせ脱ぐことになるんだから」と言いながら裸になる強者もいたけど。
「香澄、私は髪の毛だけ洗う事にしておくわ。香澄は、どうする?」
真琴が下着だけになって、長い髪を結いていたヘアゴムを解く。
私もそうしたかったけど、身体を洗わないのも何か気持ち悪い。
「私はバスタオル巻いて入るわ。身体、洗いたいから」
「香澄も髪長いんだから、シャンプーもした方が良いわよ。じゃあ、先に入っているね?」
そう言うと下着を着けたまま、真琴は大浴場に入って行く。
見送る時にチラッと中が見えたけど、私みたいにバスタオル巻いた子や裸の子と様々だった。
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