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「はい、これ。サイズ私と同じSで良かったよね?」
「ええ。ありがとう」
真琴は下着(パンティー)を渡すだけ渡すと、再びキッチンへ行く。
と言っても、ワンルームの小さな部屋。
お互いの姿は見えている。
「香澄、良いなぁ。胸は大きくて。ブラも貸そうと思ったけど、部屋にいるならノーブラでも良いよね?」
努めて明るく訊いてくる真琴に、私もぎこちなく笑みを返す。
「ええ。申し訳ないけど、そうさせてもらうわ」
「話は学院から帰ってきたら聞くからね?先生には上手く言っておくから」
「真琴…」
私は真琴の優しさに涙が止まらなくなった。
真琴は自分の手元を見ながら言う。
「そろそろお風呂に入ってきたら?お湯が溜まり始めた頃だと思うし」
「ええ…。本当に、ありがとう…」
上がった頃には、完全に落ち着いていないと…。
でないと真琴に迷惑掛けっぱなしになる。
ところが、私はこの時、既に寒気からの風邪気味だった。
だから、お風呂に入った事で体調が悪化してしまう。
「ただ今ー。香澄?」
真琴が学院から帰って来た時、私は部屋着のままソファーに横になっていた。
「お、お帰り…真琴…」
「ちょっと、今度はどうしたの?!具合が悪いならベッドで横になっていれば良いのに!」
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