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「……だって、えっと、あの、ふ……副作用、とか、ほ……ほら、中毒性、とか、」
と……私は、言い澱みながら。
が。
そのひとは……さらに、流暢な口調で？
「……なるほど、たとえば、かつてのそれらには、そのようなデメリットがあったことは認めよう、そもそも医療用として開発されたはずのLSDあるいはMDMAなどですら、その例外ではあり得なかったのだから、……だが、今日の合成麻薬の類には、そうしたネガティブな効能を伴わないものが幾つかある、……私の薬もまた、そうしたものであることは、言うまでも無いが」
でも……だって。
だって、ダメっていうふうに、なっているのだから……。
「……であれば、それとはむしろ、思想者にはイマジネーションを、探求者にはインスピレーションを、……そして、あまねくすべての人間に、癒しと安らぎを与える、この現代におけるエリクシールとでも言うべき存在、とも定義出来るのではないのかな？」
ちょっと……まあ、そう言われれば。
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