黄色のバスに揺られ異世界へ

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 男性はにこやかな微笑みを浮かべ両手を横に広げわたし達を歓迎している。 「グリーン王国?」  バスの乗客だったわたし達の声が揃う。  猫も「にゃん?」と鳴いた。 「そうだよ。ここはグリーン王国だ。君達の世界とは別世界のね」  男性が言うように緑に溢れた空間ではあるし空を見上げると犬のような顔をした鳥が飛んでいる。ちょっと怖いよ。震えちゃう。 「別世界?」と誰かが言った。 「そうだよ。君達は選ばれし人間なんだよ」  男性は妖しげな微笑みを浮かべた。よく見ると髪だけでなく服装も変だ。ヒラヒラな白の布を纏ったような古代風プラスファンタジーを混ぜ合わせような出で立ちなのだ。 「選ばれし人間ですか?」とわたしが尋ねる。   「そうだよ。わたしが君達をこのグリーン王国に召喚したのだ」  妖しげな男性は口元に手を当ててうふふと笑った。  召喚って一体どういうことなのだろうか? この男性の言っている意味がわからない。
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