黄色のバスに揺られ異世界へ

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 再び目を開けるとわたしは、良い香りに包まれ見たことのない部屋のベッドで寝ていた。  ここはどこ? 体を起こしわたしは部屋の中をキョロキョロと見渡した。  すると、花がたくさん散りばめられた可愛らしくて華やかな壁紙が目に入る。それとアンティーク調な木製のテーブルの上に真っ白なもふもふ猫がいてスヤスヤと寝息を立てている。  あの猫どこかで見たことがあるなと眺める。気になるので近づいて見てみようとベッドから降りる。  トテンと可愛らしい音がした。 「あれ?」  なんだろう? 何かがおかしいなと首を傾げ歩こうとした。  ん? これは……。  やっぱり何かが変だ。そう視界がいつもより低いのだ。厚底靴を脱いで身長が低くなったレベルじゃない!!  それに体が軽い。まさかわたし縮んだ。それに手に視線を落とすと丸っこいよ。 「やっぱり絶対に変だよ〜」  それに声もいつもより可愛らしいような気がする。これもまた可愛らしい気がするレベルじゃない。   思い出した。神様だ。わたしは、神様にグリーン王国とやらに召喚されたのだったよね。  まさか、あの妖しげな神様におチビになる魔法でもかけられたのだろうか。  そうだ、鏡だ。鏡はどこにある。
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