黄色のバスに揺られ異世界へ

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 全身鏡を見つけたわたしは自分自身の姿を見てびっくりした。  だって、鏡に映るその姿は……。 「信じられない!!」と思わず大声を出してしまう。その声も幼女の声だし、それに何よりもその姿に驚いたのだ。  そうもうお分かりだと思うけれど、鏡に映るその姿は二、三歳くらいの幼女だったのだから。 「あなたは誰ですか?」  わたしは鏡の中に映る自分(信じたくないけれど)をじっと見つめ問いかける。けれど、返事は返ってこない。ただ、鏡の中の幼女がわたしと同じポーズで見つめ返してくるだけだった。  試しに首を傾げて見ると鏡の中の幼女も首を傾げる。  これはもう決定的だ。わたしは幼女になっていたのだ。それにこの幼女は幼き日のわたしの面影がある。  くりっとした丸目で黒目が大きい。ただ、髪の色が黒髪からなぜだか明るめの栗色になっていた。 「わたしなんだよね?」  鏡の中の幼女もわたしと同じように口を動かしている。  その時。 「よく寝たお目覚めだにゃん」と猫語が聞こえてきた。  まさか、そんなことはあるまいなと振り向くと……。
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