黄色のバスに揺られ異世界へ

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「わたしが猫ちゃんの主!?」  びっくりして目を大きく見開くわたし。そんなわたしを猫は期待のこもった眼差しで見ている。 「はいにゃん。なので可愛らしい名前をお願いにゃん」 「わ、わかった……。主っていうのはちょっと違和感があるけど名前だったら付けてあげられるよ」  わたしは真っ白なもふもふ猫をじっと見つめ名前を考える。やっぱりキュートでとっても可愛らしい。この子が神様に拾われて良かったな。  さて、猫ちゃんに名前を付けよう。白猫だから白ちゃん? いやいやそれだとあまりにも単純すぎるよね。うーんと思わず唸ってしまう。  猫に名前を付けるのって意外と難しい。複雑な名前よりかシンプルな方が呼びやすいよね。  わたしはもふもふな猫をじっと眺めなんて名前にしようかなと思ったその時、あ、そうだ。もふもふな猫だから。  ピンと閃いた。 「モフにゃーはいかがかな?」  わたしは目を輝かせ言った。 「モフにゃー。わたしモフにゃーなんだね。ありがとう安莉奈ちゃん」  猫改めモフにゃーはバンザイをしたかと思うと、にゃぱーと笑いにゃんにゃんにゃーんと肉球のある両手を広げわたしにガシッと飛びついてきた。 「モフにゃーちゃん。うわぁ〜めちゃくちゃもふもふだよ〜」  わたしは飛びついてきたモフにゃーをむぎゅーとしてふんわりと柔らかい感触を堪能した。  ああ、幸せだ。
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