わたしアリナの親子丼です

9/44
前へ
/202ページ
次へ
「よし、今度は納豆を創造しようかな」  もう納豆を思い浮かべただけで幸せな気分になる。  だって、ご飯に納豆をのせて食べると最高だよ。ネギを刻んで入れるのも良いね。それからキムチをトッピングしたり、マヨネーズをかけるとまろやかになるな。  なんて、納豆のことを考えると、ああ、今すぐ納豆を創造したくなる。 「お〜い、アリナちゃん。さっきから、納豆、納豆って連呼してるよね。俺はナットーだからね」 「へ? わたし納豆って連呼していたの?」 「うん、納豆、納豆って繰り返し言ってるよ」  ナットーは口を尖らせてわたしを見る。どうやら心の声が漏れてしまったみたいだ。 「えへへ、ごめんね。日本食の納豆を思い出したら食べたくなっちゃったんだよ」  わたしが頭をポリポリ掻きながら言うと、サナも「わたしも納豆食べたいな〜」と言って笑った。 「じゃあ、納豆も創造しちゃおうかな」 「賛成!」 「反対! あ、でも納豆食べたくなるな〜」 「ナットー君は納豆好きなんだね」 「うるさ〜い!」  黄色のバスに乗せられこのグリーン王国に召喚されたわたし達は気が合うようです。
/202ページ

最初のコメントを投稿しよう!

109人が本棚に入れています
本棚に追加