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黄色のバスに揺られ異世界へ
不思議な夢を見た。キラキラと輝く黄色のバスに乗り込むわたしの姿が見えた。けれど、その姿はわたしとは別人の誰かのようだ。
それなのにその女性はわたしだと直感した。そのバスの車内にはわたし以外の老若男女が数名乗っている。
わたし達はこれからどこへ行くの? 幸せが満ち溢れている場所だったら嬉しいな。そう願いながらゆっくり目を閉じた。
「アリナちゃんいつまで寝ているの?」
その声に目を開けるとモフにゃーがわたしの顔を覗き込んでいた。
「あ、モフにゃーちゃんおはよう」
わたしは眠たい目をゴシゴシと擦りながら朝の挨拶をする。
そして、ベッドからぴょーんと飛び降りピンク色のふわふわもこもこのスリッパを履く。
このもこもこのスリッパはわたしのお気に入りなんだ。
「お父さんが可愛らしいアリナはまだ寝ているのかいって呼んでるにゃん」
「お父さんってばわたしを甘やかしすぎだよ」
わたしは真っ白なもふもふな聖獣猫モフにゃーを抱っこし廊下をトテトテと歩く。
「甘やかしすぎってにゃん。アリナちゃんこそわたしを甘やかしすぎだよ」
そう言ってモフにゃーはくりくりの大きな目でわたしを見上げる。
「だって、モフにゃーはめちゃくちゃ可愛いんだもん」
「それってお父さんが言ってることと同じだにゃん」
「あはは、そうかな? モフにゃーは愛すべき存在なんだも〜ん」
わたしは愛くるしい聖獣猫モフにゃーをぎゅっと抱きしめた。普通の猫よりちょっと牙が長くて口からちょこんと飛び出している。それがまたチャームポイントかな。
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