俺じゃない

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高2の今、俺がいるグループはThe陽キャ!みたいなグループで男女4人の計8人いるグループだ。 自分で言うのもあれだけどコミュ力だけはあるからクラス替えしてからわりとこのグループで過ごすことが多い。 まぁそれで!?さっき!?俺に告白確定演出みたいな?雰囲気を?出してきたやつが!?同じグループの松森陽菜(まつもりはるな)ってやつなんだけど?!俺、こいつとは1年の時クラス一緒で仲良くなってからずっと好きだったわけ!! 頭の中、テンションバグっておかしな口調で色々ぶちまけたけど!!とりあえず、なんとか立ち上がって空き教室を出る。 あーあ、俺の1年半の片思い実らずかぁ…でも、好きな人には幸せになってもらいたいからなー、応援するしかねぇよなぁ… トボトボ教室近くに戻るとギャハハハ!とうるさい笑い声が聞こえてきた。また馬鹿騒ぎしてんなぁ、と思いつつガラッと教室の扉を開ければ教卓の前で楽しそうに皆で笑っている。 「彰!遅かったな!何してたんだよ!」 「ん、あぁわりぃ!トイレ行ったら先輩に声かけられて喋ってたわー」 「さっすがコミュ力人間!」 「交友関係広すぎだろw」 ――― 上手く笑えているだろうか。 悩みなんてなにもない、普通の男子高校生の顔が出来ているだろうか。 人の恋愛を素直に応援できるだろうか。 そんなことを思いながら俺は目の前の2人を交互に見る。 『俺じゃない、けど絶対幸せになれよ』
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