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終戦
月革命軍の拠点はダンデライオン隊以外陥落し、拠点明け渡し交渉が行われた。
「まだやれるのに」
ミリアは不服そうだがこれ以上の抵抗は意味がなく、身分保障の上に「月ののぼう様」という称号をもらえることになった。
「のぼう様って?」
レミラーラは知らないのでミリアに聞く。
「昔じゃぱんって国にホウジョウって大名が居て、最後まで防衛成功してた支城があって」
「ふーん。その家臣がすごく優秀でトップはぬぼーっとしてた間抜けってあのね……。」
采配をしていたのはレミラーラであり、のぼう様とはちょっと違う。
「これから月共和国は地球連合と一戦するみたいだから、作戦をいろいろ教えて欲しいんだって」
「断ったら?」
ミリアはにっこり笑う。
「それでもおっけー。ファッション業界からもダンデライオンの魔女で雑誌特集組みたいって話もあるから」
「何それ? 美魔女とか年増っぽい酷い」
レミラーラは月共和国の首都に向かう護送車の窓から、空に浮かぶ地球を見る。
「あーあ、終わっちゃったんだよね」
だがその顔は開戦時より爽やかで、凜としていた。
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