元

もう何日も食べてない。

ゴミ捨て場を漁ると食べられるものが見つかることがある。
なんとかそうやって生き延びてきたけど

足元がよたよたする。

腹ペコなうえに雨に濡れて、寒い。

ふと前を見ると、ランドセルを背負った男の子が傘をさしながら歩いている。

…。
この子だ！
もう、この子について行くしかない。

一か八かだ。どうせこのままならきっとダメだ。
もう、あんまり動けないのはなんとなくわかってる。

よたよたと、その子についていく。