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『っちょーーーっ!!待てっ!!俺居んだろーがっ!!』
『……邪魔』
『ジャマじゃねーだろっ!!頑張ってんのに、俺っ!!』
いつものゲーム配信。
変わらずゲームをする二人の掛け合いも、あの二人の顔を見てしまったからかリアルにわかって何か落ち着かない。
喚くアカにしれっと言って容赦なく銃をぶっ放す姿もその使用キャラではなくあの男に見えてしまって無理だ。
「何でだよ……」
別に声が好きだっただけで何でもないはずなのにドキドキが止まらない。
というか……さっき風呂で頭を洗ってしまって何か寂しい気もしてしまうなんて……ヤバいだろ?
推しの破壊力をナメていたかもしれない。
だって、至近距離で聞いてしまった「すみません」あれはまだ耳に残っている。
「……あ"ーっ!!無理っ!!」
ヘッドホンを外してベッドに倒れ込んだ。
今日の仕事を終える前にも姉が工房に来てまた取材の話をされた。
今度は“R・B”の取材だとちゃんとアカとアオの紹介もされて、俺がよく見ているアーカイブまで見せられて。
とりあえず、父さんの許可は出てゴールデンウイーク明けの五月七日にローズガーデンの取材に来ること。
そして、“ローズデー”である十四日にそれはイベント配信される予定であること。
そして、六月二日の“バラの日”に第二回をやりたいからプリザーブドフラワーを作るのもできれば取材したいと言われていること。
推しがまたこの工房に来るなんて……そんな取材まともに対応できるはずがないっ!!
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