第24話 魔法の常識

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第24話 魔法の常識

「まったくもう信じられない!常識よ!」 ロココが言い切った。 俺は保健室でベッドに横になっていた。 魔力を使いすぎて倒れてしまったのだ。 「魔法を使うにあたって魔力量を知っているのは常識。だって、知らないと倒れちゃうでしょ?」 「この腕輪はめて、ステータスって言ってみて」 俺は金色の細い腕輪を付けた。 「ステータス?」 俺が言うと、目の前に文字が表示された。 ----------------------------------------------- オーシャン 人族 15歳 LV 1/30 HP 45/50 MP 5/40 魔法属性 水魔法  火魔法 光魔法 回復 スキル ポーション作成 ------------------------------------------------ 「簡易的だけど、おおよその魔力量が分かるわ。これを見ながら普通は魔法を使ったりするものよ?」 そういえばみんな何か腕にはめてるな~とは思っていたけど。 これだったのか。 「誰か魔力回復ポーション置いていってくれたみたいだし、それは良かったけど。」 「その腕輪はね、本人のステータスのみ見れるようになってるの。持ってなかったみたいだからあげるわ。」 見てみるとスキルポーション作成ってなってる。 どおりでポーション作れるわけだな。 MPが魔力量かな…減ってるし…。 LV30ってなってるけど、30まで上がるって意味かな? 「ほら、ポーション飲んで。」 ロココから渡される。 ちょっと不味いな。 我慢して飲む。 少し体が楽になった気がする。 「今日はもう帰りましょ?休んだ方がいいわ。」 ロココが俺をひょいと持ち上げる。 「わ、わわっ…意外と力持ちなんだね・・。」 「これ、魔法を使った体力強化魔法よ。こういう風に使うのよ。」 「肩車でいいから。」 お姫様抱っこされそうになったので、断る。 恥ずかしすぎてそれは勘弁してほしい…。 ロココに寮の部屋まで連れて行ってもらった。 魔力枯渇に気を付けようと心に誓うのであった。 **** ロココは魔法学院で優秀みたいだった。 クラスが同じじゃないので、授業風景は分からないが魔法の応用が上手だ。 「人それぞれ得意分野が違うだけよ。」 そう言っていたが、正直羨ましかった。 実技と勉強、両方が得意のようだ。 「俺ってまだまだなんだよな・・。」 「何言ってんだよ。オーシャン。君はポーション作りが出来るじゃないか。」 クリフが励ます。 「勉強できなくても、魔法出来なくても、別にいいんだよ。君は何しにここに来たんだ?」 そうだ、俺は・・・。 「ポーション作成の勉強をする為にここに来たんだ。」
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