第27話 結婚そして・・

1/1

12人が本棚に入れています
本棚に追加
/28ページ

第27話 結婚そして・・

遅れて現れたのは、アルティナ王国・国王レオナルド・ラクシアの姿であった。 「「王様?」」 「すまんな。驚かせるつもりはなかったのだが、オーシャンに会いに来たのだよ。」 「・・・来ていただき有難うございます。」 義理父(レイン)は深々とお辞儀をする。 執事に椅子を用意させるレイン。 「こちらへどうぞ。」 「来るなら来るで、言っておいて下さいよ。何も用意して無いんですから。」 「今日は内密で来たんだ。すぐ帰るから。」 「頼みますよ・・。」 そういえば、義理父(レイン)と王様は親友って言っていたっけ。 「気楽に来れるのはここだけだからね。他のところは堅苦しくって。」 「オーシャンおめでとう。良かったじゃないか素敵な奥様で。」 相変わらずノリが軽い王様だ。 「有難うございます。来ていただいて光栄です。」 こんな感じでいいのか?と思いつつ挨拶をかわし、目でロココに確認する。 首を縦に振ってるから、大丈夫らしい。 **** その後、教会の大聖堂で結婚式をした。 真っ白なウエディングドレスを着たロココ。 さらに美しく見える。 俺はベールを上げて、ロココに 誓いのキスをした。 俺はオーシャン・アルフレッドになった。 とは言っても中身はそのままなのだけど。 実感ないんだよね。 変わったことと言えば、アルフレッド家に住むことになったことと、名前が変わったことくらいかな。 **** 城へ初出勤の日。 前回勤める時断っているから気まずいかなと思ったが、大丈夫だった。 実はちょっとワクワクしてるんだよね。 色々な事をやれそうだし・・そういえばギルドへのポーション納品・・辞めた方がいいのかな? 「構わないよ。体力的に無理なら辞めればいいし。」 職場の上司に相談したらそんな返事が返ってきた。 ライカ・女性の上司だ。 白衣に眼鏡をかけて赤い髪のショートヘア。 瞳は白色。 淡々としている印象。 「ここに来ると婚期逃すぞ~っていうのがお約束なんだけど、君結婚してるもんね。それはないか。」 おちゃらけた印象の男性同僚のフール。 黒髪で茶色の瞳。 ここでは皆白衣を着ている。 「婚期逃すってなんで・・。」 俺は聞いてみた。 「研究ばっかしててさ、結婚に興味無くなるみたいなんだよね。実際にはどうなんだかわからんが。」 のめり込むほど面白いって事かな? クリフに似ているような気がするのは気のせいだろうか。 髪色が同じだからそう見えるだけかな? 後日聞いてみたら、クリフの母親の弟だった。 世の中って意外と(せま)いのかもしれない。
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12人が本棚に入れています
本棚に追加