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他の捜査員達は、いくらスケベで、ギャーギャー うるさくて、口も臭くて適当でウザいからといって、そんな大先輩に何してんねん。 神さん激怒するんちゃうかと、はらはらヒヤヒヤしていたが、実は、とうの山神は、こーゆー女刑事のツッコミが嬉しい。 なので 「もう〜。ツッコミキツいなぁ〜。川子ちゃん。かなわんなぁ」 と、叩かれたりデコをナデナデしながら、デレッとした表情であった。 「シャレな訳あらへんでしょ。最初の事件かて、犯人の中郷キラが落として行った訳やし。今回も、やっぱり犯人が落として行ったんちゃいますのん。そー考えるのがフツーやん」 ブツブツとブーたれる前野刑事に 「そんなん判ってるって、川子ちゃん。ジョーダンやジョーダン」 と山神。 「えーっ!ジョーダンでしたん。まさかジョーダンとは思えへんかったわー。ウケるー」 と言う、わざとらしい訳の判らぬ2人の茶番は、ほっとき 「そやけど…確かに不可解な事件やなぁ」 相田部長刑事も呟く。 ラブホ殺人事件に関しては、中郷キラが犯行を認めている為、それはそれで解決している訳である。 なのに何故、そのガイシャの妻が、しかも夫が殺された現場のすぐ近くで殺害されなければならなかったのか。 今度の事件と、犯人に何の意図があるのか。 関連性はあるのか。 また缶バッジの謎もある。 それはまだ誰も推測出来ない。 「やはりこの缶バッジは、犯人が落として行ったモノと考えてエエやろな」 (まずは指紋の照合やな) と 相田部長刑事は皆を見回して言った。
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