3章 始まりの出会い。

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*  牧場の北側にある畑地帯には季節に合わせた緑黄色野菜が育てられている。  しかし、今は成熟しようがしてまいがその畑が踏み荒らされていた。  ギキィイィッ!と気味の悪い声を上げ我が物顔で作物を奪っていくのは薄緑色の体色に頭に小さな角を生やした体長は約90cmほど魔物ゴブリン達のせいだ。  森から現れた数にして30体はいる。 「ゴブリンだあー!皆母屋に逃げろー!」  畑で作業をしていた人達は現れたゴブリンに悲鳴を上げながらも各々が母屋に向かって逃げる。  ゴブリンは雑食だが特に肉が好みである。  当然彼らにとっては人間も食糧に過ぎなかった。  逃げ出す人々を見て数体が声を上げながら爪や手に持った石造りの武器で襲いかかる。  小柄で素早いゴブリンに、遅れて逃げ出した者達が攻撃を受けて倒れていく。 「ひ、ひいぃぃ!?」  背中を浅く斬られて倒れた女性にゴブリンがとどめを刺そうとした時、ヒュンッ!という風切り音と共にそのゴブリンの左目に矢が突き刺さり仰向けに倒れる。 「助けにきたわ!皆急いで!」 「おおピノットさん!自警団が来たぞー!皆頑張れー!」  すでに戦っていた自警団の声に作業員達から喜びの声があがる。 「3人は負傷者の搬送を!残りはゴブリンを倒すわよ!」  指示をしてからピノットの素早い矢捌きが始まる。  素早く、正確にゴブリン達の頭部や胸に矢を放っていき貫く。  他の自警団も矢を放ったり剣を使う者はピノットが矢を当ててまだ生きてたゴブリンにとどめを刺して確実に数を減らしていく。  これがピノット達の考えた迎撃方法であった。  いつも通りの作戦でこのまま順調にいけばそんなに苦もなくゴブリンを掃討し勝てるはずだった。  だが森に響き渡った地鳴りに近い音にピノット達が振り向くと木々をなぎ倒しながら奴は現れた。  成人男性の2回りも大きく大岩のような体格をした薄茶色の肌色と頭に生えた小さな2本の角を持つ魔物オーガ。  それが雄叫びを上げてピノット達の前に現れたのだ。 「オーガだと!?くそ!今までこんなところに現れなかったのに!?」  オーガを前に自警団は動揺する。  ゴブリンの対処はしっかり出来ていたがオーガのことになると自警団はピノットを除いて経験がまるで無いに等しかったのだ。  オーガが大木で作った巨大な棍棒で地面を叩けばその衝撃で近くにいた自警団の何人かが吹き飛ばされる。 「放てぇ!」  弓部隊が矢を放つもオーガは顔の前に厚い筋肉で被われた腕を交差させて防げば矢は刺さらずに弾かれ地面へと落ちていく。  オーガが介入したことで戦線が大きく崩されゴブリン達が散り散りに逃げ惑う作業員を追いかける。  ピノット達は応戦したかったがここに来て戦力的に無理が迫ってきていた。  理由はグラン探索の為に自警団を森に行かせたことだ。  牧場から目的の薬草が生えてるところまで距離があるので騒ぎを聞いてから戻っても時間がかかる。 「きゃあっ!?」 「お姉ちゃん!」  そうこうしている間に若い姉妹がピノット達から離れたところでゴブリンに襲われていた。  ピノットは慌ててそちらに向かって弓を引く。  しかしその隙をつかれてしまった。 「がっ!?」  突然左側からきた衝撃によってピノットは軽く宙に浮いてから地面を転がってうつ伏せになる。  前を見ればオーガが棍棒を持ってない手を振り上げていた。  幸い衝撃を受けたところに骨折の疑いは感じなかったが、全身に痛みが走ってピノットはすぐに起き上がれなかった。  その間にもゴブリンは姉妹の姉の方に斬りかかって肩に傷をつけていた。  このままでは姉妹がやられてしまうのに痛みで何も出来ないことにピノットは下唇を噛み締めて悔しがる。 (誰か…どうか皆を、助けて…!)  ピノットがそう祈った直後だった。 『グギキィッ!』 「うるせぇよ雑魚が。」  さっき聞いたばかりの声がしてからすぐにドグシャッ!という音が聞こえ顔を上げればピノットの上をゴブリンがひしゃげた顔から血を出しながら通り過ぎて地面へと落ちてきた。  一瞬何が起きたかと思ったが姉妹の方を見てピノットはすぐに理解した。  姉妹の前に立つようにして砂色のリザードマンがアッパーした後の態勢でいたのだ。 「ガハハハ!やっぱりどこでもゴブリンは弱ぇな!一発でダウンかよ!」  笑いながら拳に着いた血を払うように一度振ってから姉妹を見下ろす。  巨体のドゥルトを前に姉妹は抱き合って震えながら見上げるしか出来なかったが彼は片膝を着いて姉の方を見ると 「怪我してるな。リープ、こっちに怪我人だぜ。」 「今行くわ!」  ドゥルトの掛け声でリープが姉妹の方に迎えば姉の怪我の具合を確認してから言う。 「もう大丈夫よ。すぐに治してあげるから。」  相手を安心させる意味で笑顔で言えばリープは彼女の傷口に手を当てて森術を使う。 (森よ、大地よ、我が友よ…友である我に癒やしの力を与え賜え……。)  心の中で唱えれば当てていた手が黄緑色に光り傷口を防いで出血を止めた。 「傷は治したわ。さ、向こうまで走りなさい。」 「は、はい!ありがとうございます!」  怪我を治してもらったことに姉妹はお礼を言うと再び母屋へと走っていく。  それを見てからリープは他に怪我人がいないか周りを見てピノットを発見すると彼女の元に駆け寄った。 「大丈夫?骨折は、してないわね。今痛みを和らげるわ。」 「あ、あなた達、どうして?これは私達の問題なのに…?」  触診したリープの森術を受けながらピノットが尋ねれば微笑みかけて彼女は答える。 「別に恩を売るつもりはないわ。でも私達は真剣にあなた達と交流したい。こんなお人好しなリザードマンもいるってことを知ってほしい…って彼は思っているわ。」  答えながらリープが向ける視線の先ではザウバーがハクタクと一緒にゴブリンを倒していた。 「1、2、3…それでは私に触れることも出来ませんよ。」  自分に向かって走ってくるゴブリンの数を数えてからハクタクは腰に下げている袋に手を入れて赤い木の実を3つ出すと自作のスリングショットで素早く木の実をゴブリンに向けて放つ。  飛んできた身を顔に受けたゴブリンは驚いて立ち止まると少しして目と口に激痛を感じ顔を手で覆ってその場で悶える。  ハクタクが放ったのはロスヴァスの森で生えてる木の実であり果汁が多く強い辛味成分があるので狩猟で獣の動きを止める為に使っていたものだ。 「今ですザウバー!」 「うむ!」  ハクタクの合図でザウバーは動けないゴブリン達を走り抜ける際に二胴貫で斬り捨ててみせる。 * (これでゴブリンは残り数体。あとは……)  ハクタクと連繋し十体は斬ったあたりで拙者は我が物顔で畑を踏み荒らしているオーガを見る。  ロスヴァスの村でもゴブリンなら戦った経験がありさらに二胴貫で簡単に斬れた。  しかし見るからに筋肉の鎧を纏ったオーガとなるといかにして倒すべきか…。  そう相手を観察していればリープから呼びかけられて彼女の元へと向かった。 「リープ、それにピノット殿。無事で何よりです。」 「ザウバー、だっけ?あんた、もしかしてオーガを倒したことは?」 「生憎まだ戦ったことすらない。どこか弱点はないか?」  身体を起こし片膝を着けるまで回復したピノットにオーガの弱点を問いかけると彼女はゆっくり左手でオーガの頭部を指差しながら言ってくれた。 「オーガの弱点は顔よ。骨があるせいか顔の皮膚は他より薄いの。でも矢だと腕で防がれてしまう。やるなら懐に入って、斬るしかない…!」  そのピノットからいただいた素晴らしいアドバイスを聞いて拙者はそうかそうかと口端を上げる。  敵の弱点がわかった以上はこっちのものだと思えば顔を動かして言う。 「感謝するピノット殿。リープ、ドゥルトとハクタクの支援を。拙者はあの大物を仕留める!」 「なっ!?1人で仕留める気!?馬鹿言わないで!連携しなきゃオーガは倒せないわよ!」  指示して立ち上がった拙者に強く危険を伝えてくれるピノット。  それはきっと熟練者故の意見なのだろう。  確かにドゥルトとハクタクを連れ連携すればオーガを倒せるかもしれないが、まだゴブリンが散り散りにいる中で彼らを呼んで挑むなんて余裕はない。  逆に残りのゴブリンを全て倒してからという方法もあるがそれではオーガによる牧場の被害が増してしまう。  だからこそここは1対1の短期決戦の道を選ぶことにし、拙者はピノットに背を向けて言った。 「信じよ。拙者は負けぬ。」  自分の言葉に口を開けたままのピノットを背後に拙者はオーガへと向かって駆け出す。  畑を踏み荒らし棍棒で柵を壊しては母屋に向かって進むオーガの背中へと回ると胸一杯に空気を吸ってから叫んだ。 「おぉい鬼よぉ!」 『グオォ…?』 「それ以上の悪行は許さん!このザウバーが成敗してくれる!」  こちらの言葉に反応してかオーガは振り返ると威嚇の雄叫びを浴びせてくる。  しかし耳に響く雄叫びを受けても恐れも退くこともなく拙者はオーガを睨みつける。 (勝負は奴が攻撃する一瞬。ならば、試すか……。)  敵の攻撃は力任せの大雑把。  故に一撃を避ければこちらが攻撃する好機となる。  そう思えば拙者は構える。  二胴貫の柄を右手で握り左手は鞘を掴み抜きやすいように調整し上体を軽く逆時計回りに捻る。  態勢を作ると瞼を閉じ深呼吸を繰り返して強張っている筋肉を脱力させる。  ここまでの動きを約10秒で済ませる。  背後でピノットが叫んでいるが今はそんなことはどうでもいい。  考えることはただ1つ。 (この技に懸け、この技を以て目の前の敵を討ち取る…!)  動きを止めたままのこちらにオーガは一度首を傾げるもすぐに棍棒を両手で持って振り上げる。  その小さな音をしっかり耳で捉えれば鞘を掴む左手の親指を動かし微かに刃を出す。  そして相手が筋肉任せならば攻撃の直前力を込める為に必ず叫ぶはず。  それが動く時だ。 『グオォォォオォ!』  案の定読みは当たりオーガは声を上げて棍棒を縦に振り下ろす。  頭上から迫ってくる脅威を感じた直後、拙者は動いた。 「七天八鬼流・居合の型…!」  まず一度右へ軽く跳んで棍棒を避ければ着地と同時に膝を曲げ両脚に力を込めてオーガの顔目掛けて強く真上に跳躍する。  リザードマンの身体の構造上、跳躍力はあるので一っ跳びで自分の身体がオーガの鼻まできた瞬間に抜刀し左下から斜め上に振ってオーガの顔を斬る。  さらにオーガが痛みを感じ怯む前に二胴貫を両手で持てばすでにオーガの額までいた位置から落下の勢いをつけ縦一線に振って着地した。  顔を十字に斬られたオーガは傷口から大量の血を噴き出し、情けない声を挙げながら仰向けに倒れた。 (……落陽(らくよう)!)  七天八鬼流・居合の型…落陽。  抜刀からの切り上げから振り下ろしに繋げるところから登ってから沈む太陽を意味して名づけられた技だ  正直この身体でかつ実戦で抜刀術を使ったのはこれが初めてだった。  なので内心うまく決まったことを拙者は密かに喜んだ。  手応えはしっかりとあったのでオーガが起き上がってくる気配がないかを二胴貫を中段に構えたまま確認する。  顔の傷口から血を噴き出しながら動く気配が全くないことを見た拙者は刃に付いた血を上から下へ強く振って払い落とせば鞘に納める。  そしてピノット達の方に歩いてきてから唖然としている様子の全員を見渡すように首を動かしてから言った。 「皆の者、無事であるか?鬼は拙者が討ち取った。」  その一言で時が止まってしまったかのように固まっていた自警団から喜びの歓声が上がった。  オーガが倒されたことで残りのゴブリン達も浮き足立って我先にと森の中へ逃げていった。 「おーいザウバー。」 「おお、皆も無事であるか?」  戦いを終えたドゥルト達が戻ってきたので互いに無事を伝え合う。 「さすが戦士長を倒した方ですね。あれほどの大物を仕留めるなんて。」 「拙者だけの力ではない。ピノット殿が弱点を教えてくれたからこそだ。」  ハクタクのお褒めの言葉に謙遜で返しながらピノットに視線を向けていれば気づいた彼女がこちらの方に歩いてきた。 「強いわねあんた。正直あんた達が加勢してくれなかったら大きな被害になっていたよ。だから、そのぉ…あ、ありがとう……。」  顔を少し正面から右に向けてお礼を言うピノットが拙者に右手を差し出す。  それを見てうむと笑顔で頷いて拙者は彼女の手を取り握手を交わした。  戦いが終わって被害はというと怪我人が数人出たが自警団と拙者が大物を討ち取ったおかげで命に関わるものは1人もいなかった。  このことに関しては素直に嬉しく思った。  これでこの牧場だけになるのだろうがリザードマンへの偏見を少なからず緩和出来たことだろう。  こうやって善意ある人助けを積み重ねていけば必ず報われると信じて仲間達の方を向く。 「皆、そろそろ旅の続きと…。」 「ザウバーさん!」  旅を続ける為この場を静かに去ろうという意味で言いかけた時にグラン君から呼びかけられ振り返るといつの間にか松葉杖を使っている彼がメリヤと一緒に歩いて来ていた。 「グラン君、もう大丈夫だ。悪い鬼は退治してやった。」 「うん!見てたよ僕!すごいよザウバーさん!あんな大きな魔物を1人で倒すなんて!」  すぐ近くまできた少年へ目線を合わせる為片膝を着いて言えば見ていて興奮してか大きめの声で言うグラン君。  彼の声で周りからの視線がこちらへと向けられる。  自分達を見て向こうでは隣同士でボソボソと話し合っているのを視界に捉えながらもグラン君に微笑んで頷いてから彼の頭に手を乗せて言う。 「拙者はただ守りたいと思って剣を振っただけに過ぎぬ。その気持ちは誰であろうと同じなのだ。人間もリザードマンもの。」  頭を撫でながら言ってあげるとグラン君は笑顔でうん!と頷いてくれた。  その言葉がメリヤとピノットの心に響いてくれたのかメリヤから話しかけてきた。 「あの、ザウバー…さん。」 「メリヤ殿、拙者達は旅を続ける故にこれにて。」 「ま、待ってください。あなた達には息子だけでなく、牧場も救っていただけました。ぜひ、お礼をさせてください。」 「お礼…。」  メリヤから言われ振り返る途中だった身体を戻して彼女の顔を見ればまだ不安が残る表情で言う。 「はい、ここまでしてもらった以上、牧場主として出来る限りのお礼はします。」  メリヤの宣言に後ろにいる者達のざわめきが大きくなる。  それを当然の反応だと理解し過度な期待はせずならばと拙者は腕を組んで考える。  せっかくの申し出なのでここは旅に役立つ物をと最初に考えたがそれっきりの関係にはなりたくない。  これを言わば交流の開始地点としたいからだ。  リープ達もこちらが言うのを黙って見つめてくれていたのは背中にくる視線で感じていた。 「…うむ、決まりもうしたメリヤ殿。」 「はい、何でしょうか?」  どのような要求がくるかと緊張した面持ちで見てくるメリヤに拙者はまず思いきったことを言った。 「どうか1年、いや半年でも構いませぬ。我らをここで働かせてはくれぬだろうか?」 「……え?」  こちらのお願いにメリヤとピノットがキョトンとした顔で見てくる中で続けて話してあげた。  自分達の旅の目的の1つが交流であり、その為にはまず人間を知ることであること。  どのように生き、どのように暮らしてどんな文化や社会を築いているか。  あとついでに牧場の知識を得られれば自分のいた村の食糧問題の解決に一歩近づけること。  それを知るのに手っ取り早いのは人間と一緒に暮らすことではないかと考え、ここが牧場ならばということで働きたいことをメリヤ達に伝えた。  これは元人間である拙者だからこそメリヤ達とリープ達の両方を納得させる為に考え抜いた提案だった。 「無理な願いかもしれぬ。だがどうか是非とも、我らをここで働かせてくださいませ。それが願いでございまする。」  話し終え最後に両膝と両手を着いて土下座の態勢で顔はメリヤ達に向ける。  まあ中世に土下座があったかは知らないがメリヤから返事がくるまで拙者は待った。  土下座をするこちらを見てリープ達も異議なしという意味で拙者の左右に立つと同じようにして深々と頭を下げてみせる。  目の前の光景にメリヤはチラッとピノットの方を見れば彼女はお好きなようにとだけ返して微笑んでみせる。  さらに息子グランの方を見れば彼も笑顔で頷いてくれたことで背中を押された気になってくれたのかメリヤは軽く頷いてから一歩前に出る。 「…わかりました。このフロンタ牧場の主としてあなた方を雇い入れます。」 「感謝致しますメリヤ殿。」  了承の言葉を受けて拙者は返事をして立ち上がればメリヤへと歩み寄って右手を差し出し握手を求める。  自分よりとても大きな手を前にメリヤは恐る恐るながらも手を握って握手を交わしてくれたところを見てリープ達は大いに喜んだ。  そう、ここからが始まりだと思った。  旅を始めてまだ3日しか経ってないがこれで人間と交流する為の地盤が生まれた。  次はその交流という名の地盤を固め、信頼の種を実らせてはさらに地盤を広げていく。  たとえゆっくりとした足取りであっても一歩ずつ確実に前へ進んでいけばリザードマンへの偏見も減り共存の道が必ず出来るだろう。 「改めて、フロンタ牧場の主メリヤ・フロンタです。」 「こちらこそ、ロスヴァスから来たザウバーと申す。これからよろしくお願いいたすメリヤ殿、ピノット殿。」 「ま、せいぜい畑仕事とか土くさい作業を頑張ってもらうからね。」 「おう!よくわかんねぇけど頑張るぜおチビちゃん!」 「誰がおチビちゃんよ低脳蜥蜴!」 「てめぇまた言いやがったな!」  互いに歯を見せるようにして睨み合うピノットとドゥルトに空気が和んだのかその場の皆から笑い声が挙がり森と空に響いたのであった。
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