仕事の出来る男?

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相良主任のアシスタントに抜擢され、響は家に帰って夕飯もそこそこに、部屋に篭って貰ってきた成のデザインのアメニティを自分なりにまとめ始めた。 「響、どうしたの?」 いつもは仕事の話など勝手に喋り始める娘が、夕飯をパッパと済ませて部屋に篭ったので、母親は気になって様子を見にきた。 週末に外泊した事が原因なのかと余計に気に掛かる。 「ん?何が?」 いつもの響の感じなので、母親は少しだけホッとする。 「いつもなら、食事の時もおしゃべりな響が、ほとんど黙って食べて、さっさと部屋に行くから」 「あー。ごめん、ちょっと仕事の事で頭がいっぱいになって。実はね、主任の新しい企画のアシスタントにしてもらえたの!やっと企画部の社員になれた感じ!これも仕事なんだ」 アメニティとノートを母親に見せて、目を輝かせて語る響に母親は微笑む。 「そっか!それなら良かった。週末に外泊した事で、何かトラブルがあったのかと心配してたから」 「あの日は本当にごめんなさい。帰ってきた時にも説明したけど、本当に会社の人に助けて貰っただけで、何も大変な事にはなっていないから」 響が先週の金曜日のことを謝ると、母親は終始笑顔で響を見る。 「うん、響のこと信用してるよ。本当に大変な時は、ちゃんと相談してくれるって」 「うん」 「それじゃ、仕事がんばってね」 それ以上はもう母親も言う事がなく、響の部屋を後にした。 「よし!頑張らないと」
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