146人が本棚に入れています
本棚に追加
「あ!そうだ!早瀬さんも一緒に行きませんか?」
突然の誘いに南海雄は目が点になる。
「何の話?」
「ビアガーデン」
英理奈がにっこり笑う。
「今言ってた渡瀬さんと行くって話?でも何で俺?」
南海雄は話が全く見えない。
「どうせなら4人の方が良くないですか?」
南海雄は、英理奈が成狙いなのを知ってるので、勘弁してくれと引く。
「どう言い事だよ。説明しろよ」
南海雄が成に聞く。
「先週の金曜日に、渡瀬が俺と倉原さんに迷惑かけたから、そのお詫びがしたいんだとよ」
「ああ、そう言うことか」
やっと南海雄も内容を理解した。
「そう言うことなら、俺は邪魔だろうから遠慮するよ」
南海雄は行く必要を感じずにキッパリと断った。
「えー、でもぉ大勢の方が楽しいじゃないですかぁ」
成は英理奈を見て、何を企んでるとかの思った。
「渡瀬さんも、早瀬さんとの会話楽しそうだったしぃ。渡瀬さんも喜ぶんじゃないかなぁ」
「お詫びをしたいって席を設けるのは渡瀬さんでしょ?渡瀬さんに誘われてもいないのに、邪魔になるだけだからね」
南海雄はそう言い切って自分のデスクに着いた。
英理奈は、南海雄に響の相手をして貰おうと思っていたので内心舌打ちする。
「そうですよねー。じゃあ、私はこれで。日にちと時間が決まったら、またお邪魔しまーす」
英理奈がやっとデザイン部から出て行くと、南海雄は大きなため息をついた。
「また、厄介なの引っ掛けたな」
同情する南海雄に成は苦笑いをする。
「まぁ、今回限りだよ」
最初のコメントを投稿しよう!