ヒーリングしか使えない魔法使いはお嫌いですか?

11/21

0人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
やっぱり、彼女に突っかかって来たか。 予想はしていても、怒りが湧いた。 彼女は優しいから、反論出来ないのを分かっていて……。 咄嗟に俺も、ルーリアに対して酷いことを言った。 だけれど、それは俺の本心でもある。 「ありがとうございます」 横で呟くように言う彼女への、愛しい気持ち。 あなたは、覚えていないかもしれないけれど。 俺は、あなたの魔法に救われたんですよ。 遠いむかしに。 幼少の他の記憶は曖昧だけど、その想い出だけは……。 鮮明にいまも、ハッキリと、おもいだせる。 あなたに、恋心を抱いた日なのだから。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加