2 ハグから、いきなりのデートに進展?

18/18
前へ
/37ページ
次へ
私には全くわからなかったのに、彼はどんな料理なのか全てお見通しなようだった。 こういうハイソサエティーな場でも、全然臆することもないなんて……。 やっぱり彼は、上層界の住人で……と、改めて感じる。 こんな人、ほんと私の人生の中には、今まで一度だっていたことはなかった……。 向かいに座る彼の顔を、せん望の眼差しでつぶさに見つめていると、 「……以上で」 オーダーを終えた彼が、私の視線に気づいたらしく、ふと見つめ返してきた。 「……えっと、あの……」 ぶしつけに見ていたこともあり、慌てて目を逸らす。 すると彼は、私の本心を知ってか知らずか、フッと小さく笑みをこぼして、そんなちょっとした表情にさえ、胸がキュンとするのを隠せなかった。
/37ページ

最初のコメントを投稿しよう!

898人が本棚に入れています
本棚に追加