2 ハグから、いきなりデートに進展?

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「綺麗だな、似合うよ。海みたいなブルーの色合いが、おまえのイメージにぴったりだと思ったんだ」 お店を出て、改めて彼の方から告げられ、 「……はい、ありがとうございます……」 お礼を伝えはするものの、私自身のイメージに合わせて買ってくれたことに、ますます申し訳なさが募るようにも感じる。 「……あんまり気に入らなかったのか? 俺が選んだのは……」 「いえ、違います……。そうではなくて……」 彼を不愉快にさせてしまったかもしれなくて、うなだれるしかない思いでいると、 「ほら、こっち見てみろ、レオ」 少し先を行っていた彼がそう口にして、私はうつむき加減だった顔を上げた。 すると彼は、両手の人差し指と親指でフレームの形を作り、こちらへ向けていた。 「写真撮るから、笑えって、レオ」 「笑えって、レオって。私レオじゃないからって、そう言ったでしょ……」 この場をどう取りつくろえばいいのかがわからず、裏腹にむっつりとすることしかできなくて、つい口ごたえをする。 「ムッとしてるその顔、撮られたくなければ、笑ってみろって」 「もう、ムッとなんてしてないし、笑うことぐらいできるもの!」 乗せられていることは大概わかっていたけれど、いつまでも気まずさを抱えているよりは、気持ちを上向かせようとしてくれている彼に、いっそ自分も乗ってしまいたかった。
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