1 彼と一緒にいるその女性は、誰⁉

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女性がいなくなり帰るに帰れないまま、連れて来られたカウンターバーで、彼と隣り合って座るも、 「……あの、本当に良かったんですか? あの方のことは……」 大事な話があるようだったのにと、未だに戸惑いが隠し切れないでいた。 「嫌だったか? 俺と飲むのは」 「……そういうことではなくて……」 彼の口から吐かれた一言に、もしさっきのような出来事がなければ、純粋に嬉しく感じられたのにとやるせなさが襲う。 「俺は、おまえといっしょに来たかったんだ」 続けられた、普段なら胸に響くはずの彼のセリフさえ、今の私には素直に受け止めることができなかった。
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