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断罪
その頃、王宮では
マイクライナーが動いていた
マルタス侯爵令嬢レイヤーが、マルタス侯爵と共に王宮に呼び出されていた
レイヤーとマルタス侯爵は
「いよいよ婚約者に決まったか」
「お父様、やっと王太子殿下の妃になれますわね」
「レイヤー良くやった。これで我が侯爵家も安泰だ」
「そうですわ。私も妃になれると思うと努力した甲斐がありますわ」
と、能天気に喜んで王城に向かっていた
マイクライナーの怒りを買い、これから断罪されるとも知らずに
「マルタス侯爵、そしてマルタス侯爵令嬢わざわざ呼び出してすまないな」
「王太子殿下にご挨拶申し上げます」
と親子で礼をした
「早速だが、令嬢あなたは、マイライト公爵令嬢の誘拐を指示しましたね」
「…」
びっくりしたように、レイヤーが王太子を見る
「王太子殿下、発言をお許しください。我が娘が公爵令嬢を誘拐などするはずがございません。そもそも、娘は公爵令嬢と関わりも面識もないはずです。何かの間違いではないのでしょうか?」
「そうか。この件に侯爵は関わってないのか。では、令嬢の単独行動という事だな」
レイヤーは恐怖で震え出した
「レイヤー。王太子殿下の仰っていることは事実なのか?」
「…」
「黙っていたら分からんだろう。誘拐は最も罪が重いんだぞ。しかもマイライト公爵令嬢は我が家より格上の上位貴族だ。なんて事をしてくれたんだ。事実なのか?」
マルタス侯爵は頭を抱えている
「マルタス侯爵令嬢、いかがかな?」
「はい。私が指示いたしました。でも、公爵令嬢がわるいんです王太子殿下に色目をつかって。王太子殿下も彼女とばかり…」
「マルタス侯爵令嬢、はっきり言おう。僕はね、リリアナを愛しく思っている。出来れば妃にと」
「そんな王太子殿下の妃は、私ではないのですか?私は王太子殿下の妃になるのだとずっと信じて頑張ってきました。そんな…」
レイヤーはその場に崩れ落ちた
レイヤーは誘拐の罪で、修道院送りとなった
マルタス侯爵家は、伯爵家へと格下げとなった
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