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メイドの悪意
そのメイドからの悪意の灰色の糸がカップと繋がっている
何か飲み物に入れたようだ
殿下の方には、繋がっていない
『私の事が気に入らないのね』リリアナは気付いた
殿下がメイド達を下がらせた
「何かあったか?」
殿下が聞いてきた
「それが…」
確信も無ければ、証拠もないのに殿下に言いづらかった
殿下は勘が鋭い
「リリアナこっちにおいで」
手招きされた
席を立って殿下の所に行く
すると、手を引っ張られ殿下の膝の上に座ってしまった
慌てて立ちあがろうとするが、殿下が腰に手を回して立ち上がれない
「殿下、離してください。私、重いですから」
「重くないよ。リリアナが、嫌だったらやめるけど」
「嫌なわけでは。恥ずかしい…」
声が小さくなる
リリアナの顔が真っ赤になる
手で顔を隠した
「可愛いな。リリアナは」
殿下が微笑む
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