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強行突破
マイクライナーはなぜ急にリリアナが自分を避け出したのか、分からなかった
最近では、リリアナからの好意も感じるようになっていたのに
『他に好きな男性でもできたんだろうか?それとも、僕に愛想を尽かしたんだろうか?』全く心当たりがなかった
マイライト公爵もまったく理由がわからないと言っていた
まさか令嬢に抱きつかれたところを、見て勘違いされたとも知らずに
会えなくなって、1か月が過ぎてしまった
もう、我慢できない
強行に出る事にした
王太子は庭の木を使って、バルコニーからリリアナの部屋に入ろうと決めた
公爵の許可はとった
メイドにバルコニーの鍵を開けておいてもらった
木を登り、バルコニーに飛び移る
扉を開けて中に入った
部屋の椅子でリリアナは本を読んでいた
「リリアナ」
王太子が呼ぶ
驚いてバルコニーを見るリリアナ
「なんで王太子殿下が?どうやってこられたのですか?」
「勝手に入ってごめん。近くに行ってもいいかな?」
「えっ?」
「リリアナ、話がしたい」
「いやです。もう私の事はほっといてください。傷つきたくない…」
リリアナの目から涙が溢れた
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