第10章

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「あの時、突然来られて、斗輝の邪魔しかならないと言われて、斗輝が言ってくれた言葉さえ忘れてて、彼女に言われた『縁談を断わってきたから何故かと 思えば馬鹿馬鹿しい!』とか『早くいなくなってね』と言われて、私には親もいなくて、施設で育ったし、つりあわないって思ってたけど… 斗輝と彼女の姿を見るのは辛いから、この子と死うと思ったんです。 この子がいればいいと思って… でも目を覚ました時の斗輝の姿は辛かった。 好きな人に辛い思いをさせてしまって…斗輝が許さないのなら、私も許しません。」 私の気持ちを伝えた。 「私達は、お2人が許していただけるまで、何度でも伺って謝らせてください。」 「もう2度と俺達は会うつもりはありません。 顔を見たくないので…」 「そ、そんな…」 「橘さん、うちとしては当事者の2人の意思を尊重します。 知らなかった事実が萌佳ちゃんから聞き正直怒りしかないんです。
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