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闇から光へ
そして1週間後の祝日、凪は瑠璃の自宅へ訪問。
当初は瑠璃の過去もあり、電車でのお出かけだったが、瑠璃の希望で凪が運転する車での移動となった。
「本当に大丈夫?瑠璃さん。」
「大丈夫です。気にして頂いてありがとうございます。」
(電車だと大変…。
これ以上、凪さんのお手を煩わせたくない…。)
久しぶりの遠出…。
この1年、仕事場も近場だから近所しか行っていない…。
でも、車から降りてからは私のペースに合わせて歩いてくれた。
そして凪さんの腕を掴みながらだったのか、凄く安心した。
着いた場所はショッピングモール。
凪さんが一つ一つ商品を詳しく言ってくれて楽しかった。
見えなくても…凪さんの説明でどれも欲しいと思ってしまう…。
そして凪さんと話していると、なんだかすごくホッとする…。
余り行かない場所に対する不安が、凪さんとの関わりでいつの間にか不安が無くなっていた…。
そしてモールの中の喫茶店で昼食。
食事の後に私が甘党だと知って、絶品パフェで有名な場所だった。
フルーツたっぷりなパフェを大きく一口食べただけで、「んんんん〜(美味しい)!」と手で口閉じながら言ってしまい、ハッと気づいた時には、凪さんにクスクスと笑われてしまっていた。
恥ずかしいけど、食事もパフェは美味しかったからいいか。
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