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ある阿呆?の野望 その2
彼は愛しのマーガレット様との結婚を望んでいるが、それには大きな壁があった。
貴族と平民という身分の壁ですか?
いえ……それ以前の問題です。なぜならマーガレットは、ロバートの恋心を知らないから。
まだ2人の関係ははじまってもいないのです。それなのになぜロバートは『マーガレット様と結婚したい』と思うのか?
それはロバートがお勉強は出来るが、それ以外はちとゴニョゴニョ……だからです。
だからそのゴニョゴニョは何だよ……さっきから。
正直に言いますとロバートは『出世のため』お勉強は出来ますが、少々思い込みが激しいと言いますか。まあそのうちわかりますよ。
そもそもマーガレットが『ただ挨拶しただけ』のロバートを覚えるいるかは疑問ですし。もし覚えていても、彼女にとってはモブもしくは演劇で言うところの、ただの通行人の可能性もあるのです。
お勉強が出来て、黙っていれば父親譲りの整った顔立ちだが、自分がマーガレットに認識されているか。すら頭の片隅にすらないロバートは、ちと残念な青年なのです。
マーガレットとの関係がはじまってもいないのに『結婚したい!』と飛躍した考えのロバート。
話だけ聞いていると少し……いや……かなり怖いと思うが。彼は愛人の子供として生まれ『妻』と呼ばれることのない母親がいる。 彼の母親は、ロバートの父親アレックスに生活の支援をして貰っているため支援がなくなると困るからと。他の男性と結婚するつもりはないらしい。
ロバートが愛し合う男女の関係は、結婚以外考えられないのは、そういう両親を見てきたから反面教師にしているのだろう。
だけどロバート。よーく考えてみよう。
君はマーガレットと愛し合う以前の問題なんだぞ。
今の君はマーガレットにとって『ただの通行人』でしかないのだ。
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