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最初はオリヴィアはこうした行為には抵抗があったが、それもそのうち消えてしまった。ギルドで稼ぎつづけるには、こうした横のつながりも大事なのだ。
男は言った。
「悪いことは言わねぇ、ちゃんと女を誘って、しっかり機嫌をとれよ」
オリヴィアは頷く。
ほんとうに、ちゃんと誘って、しっかり機嫌を取られてみたいものだ。オリヴィアはむしろちゃんと誘って、しっかり機嫌を取っている側だ。
オリヴィアは肩を落とす。
「でも、その機嫌を取るお金がない……」
セオドアの機嫌は5カードゥだ。高い。高すぎる。
叙勲のパーティのことを考えると、今月はあと6カードゥ必要になる計算だ。
気の毒なものを見るように、男はオリヴィアを見た。そして「坊主なら、いけるんじゃねぇか?」と言った。
「なになに? 何の話?」
オリヴィアは男が何か金になる話をしだす気配を感じ、耳をぐっと男に寄せた。
「ほら、サイン通りでさ、夜になると女が立っているだろう? あれ、私娼ってんだ」
「ししょう」
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