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「カシミアー! ちょっと、こっちへ来てもらえるー?」
アーリング島が見えなくなった頃、ヴィニシウスがカシミアたちの船に向かって大声で叫ぶ。
「あっ、ああ。今、行くよ」
カシミアは呼ばれてうれしい気持ちを表情に出さずに、彼女の言われたとおりにする。この旅はおそらく、ヴィニシウスが自分の意にカシミアを従わせて、勝手気ままに振る舞うものとなりそうだ。自分が世界一のヨーヨー使いになるのが先か、ヴィニシウスに「好き」と言われるのが先か。カシミアはこの先を思うと、わくわくとするのであった。
(了)
※長編化への意欲あり
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