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「好きです、生徒会長!!」
あの日、ノックに対する返事も待たずにドアを開けた私の前に、お目当ての人は無表情で立っていた。
「悪いけど、俺はキミの事、なにも知らないんで」
怪しいものを見るような目で、ギイっとドアを押しながら私を締め出そうとしていることに気づき、必死で押し返す。
「本日、入学しました一年三組の高梨卯依と申します! 私、中学校では帰宅部希望でしたが、会長の新入生歓迎の挨拶に感動し、生徒会に入りたいと思いました。明日生徒会書記に立候補します。さっき、自薦他薦問わず、一年生から書記を二名募集してるって言ってましたよね? 嘘じゃないですよね?」
「え、えっと、まあ。嘘ではないけど」
「じゃあ、私が立候補します! 生徒会長の側にいるために、立候補させてください!」
シーンと静まり返った放課後の生徒会室の中、頭を下げた私に会長は無反応だった。
無反応というか、引いてません? なんか、コイツ変だって思ってません?
眉間にシワが寄ってるんですが!
怒ってます? もしかして不審がってらっしゃる? ですよね?
そうだ、自己紹介がまだですもんね!
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