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結論から言うと、ジノンが捕えられたことで全てが解決に向かった。 そう、ジノンは死んでなかった。ユリウス様は彼を捕縛したのち、あの呪文を記した紙を破いた。すると凍てついた体が湯をかけたように元に戻ったので、とても驚いた。 じつはユリウス様がわたしにかけたのは、感知魔法ではなく加護魔法だった。わたしに誰かが危害を加えたとき、水と風の精霊の力により対象を凍らせる魔法が発動する。かなり高位の魔法らしく、扱えるのはユリウス様を含め数人しかいないらしい。ギレンホールさんはユリウス様が倒れたとき感知魔法程度ではそんなことにはならないと即座に悟ったけれど、わたしに偽っているのは理由があるのだろうと上司の意を汲んで話を合わせたみたい。 そうなるとカミーラの立会人にわたしを付けたのも囮にしようとしたのでは……と思わずユリウス様を勘繰ってしまう。もちろんそんな疑惑をぶつけるより先にユリウス様が床に額をつけんばかりにして危ない目に遭わせたことを謝罪した。ただ、よくよく話を聞くとユリウス様はジノンとカミーラが親しいことは全くの想定外だったと言う。婚約が無事成立した直後のタウロンがわたしの口を永遠に封じることも危惧して、目に入るところにいさせたかっただけらしい。とはいえ婚約式に完全に部外者のわたしを参加させるのも厳しく、苦肉の策でカミーラの立会人として認めてもらったそうだ。
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