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そしてマリーは先日無事、アレクシス王子と婚約式を終えた。来年には正式に結婚する。 最後に彼らの処罰については、ジノンは死罪。タウロンは魔法障壁の施された牢に生涯幽閉。カミーラはタウロンの企みに直接関わってはいなかったとして母娘とも国外追放となった。 国王陛下はディグビー侯爵家については責めを負わせなかった。長年の付き合いがあるからとユリウス様は一言で済ませたけど、いわゆる宮廷政治ということですね。 「ねえ、なぜ勝手に帰ってしまったの? しかも僕が仕事中に。ひどいじゃないか」 家に戻った翌日、お菓子と花を持ってユリウス様が訪ねてきた。 騎士団の制服のままなのは職場から直行してくれたのか、それとも以前わたしが制服姿を褒めたから着てきていただいたのか。 「全て解決しましたし、これ以上お世話になる理由も」 なるべく平静を装いながら、庭に面した客間へご案内する。 本当はカーネリウム邸にずっといたかった。ルイスもリザも、ダイアナ様ともお別れするのが辛かった。 でも冷静になって考えると、わたしはカーネリウム家には全く相応しくない。 うちは攻撃魔法の家系ではないし、わたし自身も役に立つような魔力はほとんど持ち合わせていない。 ユリウス様を前にするとお別れのご挨拶も出来ない気がして、恩知らずだと思ったけど感謝を伝える手紙を置いて辞去してきた。
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