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キンキンに冷えた店内で、ギンギンに冷えた白くまのアイスを買ってあげた。
私を夜の町へと連れ出してくれたお礼と、彼女に対してどこか庇護欲のようなものを感じたからだ。
まだまだ火照っている身体を、また夜のぬるま湯に浸けるのは少し嫌だったけれど、彼女が嬉々として店を出て行ったので、私も後をついて行った。
「やほーい」
アイスでテンションが上がったから、葉乃ちゃんが声を出したのかと思った。
だけど、見れば彼女はセブン前にたむろしている男女ふたりに向かって手を挙げている。
またこの子特有の、誰にでも話しかける癖か?
「葉乃。やほーい」
メガネをかけた背の低い男子が、同じように葉乃ちゃんに手を挙げる。
……なんだ、知り合いだったのか。
お相手の煙草を吸っていたお姉さんも軽く手を挙げた。
「しろくま! いいでしょー」
「あー、それ高いアイスだよな。ハーゲンダッツよりも」
「私は食べたことない」
「美味しいよ。夏雨ちゃんに買ってもらった」
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