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第 壱 話 始まり
あの日、あんなことをしなければこんなことになっていなかったはずだろう
小学5年生の杉田 真子(すぎた まこ)は夏休みの真っ最中だった。
真子は夏休み暇だったので、小学校でもらったプリントを見ていた。
それは小学生向けキャンプだ
お金は学校から出すので2泊3日で行きませんか?というお誘い的なプリントだ。
それのキャンプは中学生も行けるが、こんなに大きく{小学生向け!!}
と書いてあったら行きたい中学生が恥ずかしくて行けないと思いつつも、
真子は行きたくない!と主張した。
対するは真子の母、京子(きょうこ)は真子に楽しんでもらいたいといっているが京子の本心はご飯が楽になるから行かせたいと思っている。
真子は行きたくない!と主張し、京子は行かせたい!と思っていたところに
真子の父こと健三(けんぞう)が仕事から帰ってきた。
京子はハッとした。その理由はすぐわかった。
京子は晩ごはんを作り忘れていて、真子と話していたのだ。
健三が手を洗ってリビングに上がってきた。
健三は口を開いた。
「今日は外食にしよう。」と
京子はハァとため息を付き安心したようだった。
外食は中華だった。
中華を食べながら真子が言った
「お父さん!!」「あたしキャンプに行きたくないんだけどお母さんがキャンプに行けって言ってくるの!!」
お父さんは言った
「それはちょっと違うんじゃないか?」
そう言いながら食べるのをやめ、箸を置いた。
「お母さんはどれだけ大変かわかるか?」
真子は黙った。
「お母さんをちょっとは休憩が必要だから、いないってことはご飯を作らなくてもいいじゃないか。」「そうだろ?」
真子はコクリとうなずいた。
「じゃあ行ってきなさい。」
健三は優しく励ますように言った。
こうして真子はいやいや行くことになったキャンプであった。
当日
朝5時半に起きた。
健三が家を出るときにいっしょに車で連れて行く事になった。
京子に行ってきます。と寝ぼけた顔でいい健三と家を出た。
朝が早いため真子は車に乗り、すぐ寝てしまった。
健三は車を急がせた。健三の会社の出勤時間の残り30分もない。
こうして朝6時について真子を送り大急ぎで車を出した健三であった。
続く
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