美しさとは

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 独り残された私は、呆然としたまま立ち尽くしていた。 (似合う色とそうじゃない色……) 「ば、婆ちゃん……」  いや、婆ちゃんのせいではない。背伸びしすぎた自分が悪いのだ。  傷はまだ浅い。もっと女を磨けば、いつかは黒が似合う女になるはず。 (くっそー! とりあえずリベンジだ。いつもの明るい色でスタートして、いつかは黒の似合う女になってやる!)  私は空を見上げ、志を新たにしたのだった。
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