窓際の席

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窓際の席

 デートの途中に寄ったカフェ。彼と座った窓際の席。外を見ると見知った背中が。  不意に後ろ襟を引かれた感覚になる。  嘘、もう五年だよ。  あの頃の記憶には紗がかかっているのに私の目はなぜ人混みから君を拾い出すの。 「どうした?」 「ん、知らないひと」  さりげなさを装うと彼の目元がひくりと痙攣した。
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