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「はい、もちもちしていて美味しいですよね。今回は調味料で味をつけていますが、味つけをしていない白米でも、噛めば噛むほど甘味が増して、美味しいですよ」
「なんかコリコリ言ってる」
「はい、そのコリコリがタケノコです。ご飯のもちもち食感の中で、そのコリコリ食感がアクセントになって、くせになりませんか?」
「うん、美味いな」
「それは、よかったです」
タケノコご飯は三合しか作っていない。まずは玄米をくれたバーバラへおすそ分け。そして調味料をくれた料理人たち。最後はもちろん、ここで生活することを快く引き受けてくれた祖父母の分。
鍋からボウルにタケノコご飯をうつして、屋敷の中へと入る。もちろんエドアルドもロッサナの後ろをついてくる。
「おじいさま、おばあさま。タケノコご飯ができあがりました」
ボウルから手際よくお皿にうつし、フォークを添える。タケノコご飯をフォークで食べるのは変な感じがするが、箸がないので仕方ない。
「これが、あの家畜の餌のお米? そして、あの竹林から生えてきたものか?」
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