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祖父は言いながら、恐る恐るタケノコご飯を口に入れた。そのタケノコご飯が祖父の喉元を過ぎたのを見てから、祖母も食べる。
「あら、これは美味しいわね」
祖母は言う。
「特にちょっとこの茶色いところ。カリカリしていて美味しいわ」
祖母が言っているのは、おこげのところだろう。
「美味しいと言ってもらえて、嬉しいです。エドさんもどうぞ」
先ほど一口しかあげなかったから、あらためてエドアルドの前にもタケノコご飯をさしだした。
「夕飯ではなく、おやつに間に合いましたね」
うふふと、ロッサナは笑う。
「ゆっくり食べてくださいね。私は料理人さんたちにも味見をしてもらいにいってきます。その後、バーバラさんのところに行ってきますね」
厨房に行き料理人たちにもタケノコご飯を配ると、こちらも大好評だった。それからあまっているタケノコで肉とナッツの炒め物を作りたいと提案したところ、料理人たちも大変ノリ気で夕飯のメニューにしましょうとまで言ってくれた。
さらにタケノコご飯を持って、バーバラの自宅へと向かう。自宅は留守だから、畑か。
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