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「それはできません。私にはまだ、この地のタケノコを掘るという使命が残っております。また、これからみなさんにタケノコの掘り方を教えねばなりません。タケノコは一日で三十センチ以上も伸びるのです。三日も私が留守にしていたら、タケノコは竹になってしまいます」
少々オーバーではあるものの、タケノコの成長スピードは速い。大きくなりすぎると、硬くて食べられない。
「王都にはエドアルドさん、お一人で行ってください。でも、タケノコのあくぬき方法や調理の仕方についてはメモをお渡ししますから」
しぶしぶと納得したエドアルドは、一人で王都へと行くことになった。
さて、本格的にタケノコが生えてきたから忙しい。
ただ、田植え前の時期で稲をハウスで育てているところであり、田んぼに水も張っていないため、米作りに携わる人たちがタケノコ堀りを手伝ってくれることになった。
バーバラは精米の方法を教えて欲しいというので、そのやり方を教えたところ「これなら子供でもできるんじゃないの」と大喜びで、精米は子供たちの担当となった。その際、糠を捨てないようにとだけ念押ししておく。
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