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ロッサナはタケノコの掘り方を教えながら、タケノコの掘った場所を記録しておく。タケノコシーズンが終わったら、竹林を伐採しなければならない。除草剤で枯らすという方法もあるけど、それでは来シーズのタケノコにも影響が出てくるだろう。やはり、地道に竹を伐採していくしかないか。
そしてここでまた思い出す。前世の記憶を――。
竹といったら、流しそうめん。絶対に子供たちが喜ぶ。
竹を伐採するときには、流しそうめんを企画してあげよう。でもそうめんはないから、流しそうめんではなく流しめん。めんは小麦で作れば良いし、祖母に聞けばなんとかなりそう。
もう、楽しみしかない。
王都へ行っていたエドアルドが戻ってきた。
レストランで季節限定メニューとしてタケノコを使った料理を売り出したところ、飛ぶように注文が入ったというのだ。メニューはもちろん炒め物とスープ。肉とナッツと筍の炒め物、肉とピーマンと筍の炒め物、卵とほうれん草と筍のスープ。今のところ、その三つのメニューを提供しているようだ。
「もう少し、メニューも考案していたいと言っていた」
とりあえずそのレストランとの契約は成立した。
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