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☆☆☆
結局、祖父母も大喜びしたため、エドアルドの誘いを断ることはなかった。しかしここで一つ問題があった。この田舎に引っ込んでから、体系が大きく変わってしまったのだ。着ていくドレスがない。
そんなことをうだうだと悩んでいたら、エドアルドが「すべてこちらで準備するから問題ない」と言う。時間もないし、その言葉に甘えることにした。
ロッサナはパーティの三日前に王都入りした。トスカ―ニの屋敷に顔を出すようなことはせず、エドアルドの屋敷へと向かう。
もしかすると、エドアルドの屋敷はトスカーニの屋敷よりも立派かもしれない。
彼の屋敷を見てロッサナは思った。
「この屋敷には俺と母親しかいないから、そんなに緊張する必要はない」
エドアルドそう言うが、久しぶりの王都で久しぶりのお屋敷。礼儀作法とか、あれとかそれとか、いろいろあるだろう。
「母を紹介したい」
エドアルドが言うものだから、余計に緊張するしかない。
「あなたが、ロッサナちゃんね」
「はい、ロッサナ・フェレーリです」
エドアルドの母親はエドアルドによく似ていた。
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