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エドアルドの言葉に、ロッサナはちょっとだけ嬉しくなった。だって、もしかしたらタケノコご飯が食べられるかもしれないのだ。
「ありがとうございます。もしタケノコご飯ができたら、エドさんにもおすそ分けしますね」
「楽しみにしている。それよりも、酷い顔だぞ?」
そう言ったエドアルドはロッサナの顔についていた灰をぬぐったが、余計に広がってしまった。
「すまん。広がってしまった」
「気になさらないでください。あとで洗いますから。では、玄米のほうをお願いしますね」
エドアルドは頷き、その場を去っていった。
次の日、エドアルドが玄米を担いでやってきた。ロッサナの目視換算で約五キロというところか。
「こんなにたくさん、よろしいのですか?」
「バーバラが、これをくれた。だが、バーバラもタケノコご飯というものが食べてみたいらしい」
「でしたら、バーバラさんにもおすそ分けしなければなりませんね」
タケノコが顔を出すまでもう少し。それまでにこの玄米を精米しよう。
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