悪魔王子の旦那様は今日もツンとデレている

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「お嬢様、ドーナでございます、お食事をお持ち致しました」 「開いているわ」 ドーナは扉を開けると豪華な食事を私の目の前に並べると、紅茶を注ぎ入れた。 「お疲れになったでしょう」 「えぇ。でもあなたが一緒に王宮にきてくれて本当に心強いわ」 「お嬢様に生涯お仕えしお守りすることがドーナの使命ですから」 「ふふ、いつもありがとう。これからもよろしくね」 実は事前にルーカスの使者から専属のメイドを五十名ほどつけると連絡があったが、私はすぐに断った。メイドが多ければ多い程王宮を探索することも自由に動くことも難しくなる。 そしてそれこそがルーカスがメイドを五十人もつけると言った狙いだと考えた私は、すぐに結婚条件のひとつとしてドーナを私の専属メイドにして欲しいとルーカスに手紙を送ったのだ。 すると拍子抜けするほどにひとつ返事で了承する旨の手紙が返ってきて、更にそこには欲しいものあれば何でも言って欲しいなどと気遣うようなことまで書かれていたことを思い出す。 (てっきりメイドを沢山つけて王宮でも私の動きを封じるつもりなのかと思ってたけど) (本当に何をかんがえているのかしら……さっぱり読めないわ……)  「お嬢様? 大丈夫ですか?」 「あ、えぇ……」 「きゅうっ」 ラピスが私の肩から飛び出すと、テーブルの上に並べられた食事をじーっと眺めている。 「あ……ラピスのご飯っ」
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