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「運命の黒い糸」を認識したのは物心着く頃。
初めて目の当たりにしたのは両親だった。
悪縁の関係になると黒い糸が二人を結び、関係性の悪化によって色濃く染めていき。そして修復不可能となり互いに離れていくと、黒い糸は消失する。
そんな人間関係の不和を見透せる力が自分にはあるのだと気付いた、小学三年生の夏。
そんな力を誰かに相談出来るはずもなく、親にすら心を開かなかった彼は精神を病むが、生きる為に決意する。
浅い人間関係を築き、その他は一切見ない。
周りに蔓延る黒い糸全てを、ないものとして生きていくと。
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