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 さりげなく避けて振り返ると、大和は珍しくバツの悪そうな顔をして私を見つめていた。  私のためにそうしたのに、私に非難されて気まずそうにするなんてどう考えてもおかしい。それなのに、それが当然かのように私を守ろうとするのが星大和という人だ。  決して得難い、眩しい人。誰よりも輝いていてほしい人。  来世では、もうきっと出会えないだろう。いや、そもそも私に来世などがあるはずもない。  この人に出会えた私の人生は間違いなく幸運だった。だからもう、これ以上恵まれなくていい。  胸の内に滲む思いを綺麗にかき消して、努めて笑いながら口を開いた。 「だから、そんな嘘吐き大和のために少し早起きして朝ご飯を作ろうとするのはお互い様だし……、約束しない。……あと、嘘吐きとはしばらく会話しません!」  どんな夜にもずっと一緒になんて、そんな素敵な約束は私に捧げたりしなくていい。あなたの夜はいつだってあなたのためのものだ。何の憂いもなくぐっすりと眠って、たまに夜更かしをして、自分らしく生きてほしい。  あと少し、ほんの瞬きの後に、私はここから消えていなくなる。だからこんな約束は必要がない。  本当の中に混ざった嘘に気づかれたくなくて、すぐにキッチンへと引っ込んだ。
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