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 かなりセンシティブな内容なのに、相原が情報を連携してくれなかったことに頭を抱えたい。  内心焦る私のことなど知らず、彼の苦悩が語り続けられる。 「でもなんか、それでも全然引いてくれなくて、どんな人? とかすげえ細かく聞いてくるから」 「うん」 「……具体的に話して」 「うん?」 「そのとき近くにいてくれた人を、彼女に見立てて話した、んだけど」  雲行きが怪しい。信号が赤になったタイミングで恐る恐る後ろを見ると、岡田漣は両手を合わせて頭を下げていた。 「いやな予感がするのは気のせい?」 「すみません、ひかりさんのこと彼女の設定にしてるんで、なんかこう、少しでいいからそれっぽく振る舞って欲しい」 「ええー……!」  私が近くにいた時ということはあの地方巡業のタイミングだ。少し思い悩んでいることがあるとは思っていたが、まさか恋愛関係についての悩みとは思ってもいない。まさに青天の霹靂だ。  しかし爽やかな犬系の顔に泣きつかれると、断る気が起きなくなってしまうから困りものだ。
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